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2020年アニメ

虚構推理 完全初見レビュー【ネタバレ含む】

TVアニメ「虚構推理」公式サイト

©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

TVアニメ「虚構推理」を予備知識無しの初見で視聴しましたのでレビューを行っていきたいと思います。私は基本的に原作等を知らずにアニメから入るスタンスでいるため、原作とは切り離して考え、アニメから得られる情報のみでレビューを行うことをご了承ください。またこの記事はネタバレを含みますのでまだ視聴していない方はご注意ください。それでは参ります。

・全体像

1話→導入
2話~3話の途中→1つ目の事件について
3話途中~12話→2つ目の事件について

第9話 鋼人七瀬攻略議会
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

このアニメは構成としては「導入」「1つ目の事件について」「2つ目の事件について」と大きく分けて3部に分けられて話が展開していきます。前半部分が面白くないとは言いませんし、私もそうは思わないのですが、恐らく1~5話ぐらいでアニメを視聴するのをやめた人もいるんじゃないかな?と感じました。どういうことかというと、セリフが多くただ喋っているだけのシーンが結構長いこと続くからです。面白くないという表現だと語弊があるように思うが、少々退屈だと感じたのは覚えている。だが、このアニメの見せ場は9話以降なのだ、ここからの展開はかなり斬新で「その発想はなかった!」と初見の人は「良い意味で期待を裏切られた!」と感じるのではないだろうか。このアニメを最後まで見て感じたことを一言で言い表すなら「物は言いようだな!」ですね笑これから順にレビューや感想などを記述していきます。

・導入

第1話 一眼一足
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

タイトルに推理という文字が含まれているだけあって、なにかしらの事件解決を行うのかなと身構えながら視聴する。主人公2人、岩永琴子(いわなが ことこ)と桜川九郎(さくらがわくろう)はいわゆる「霊」とか「妖怪」とかの類のものが見えて、穏和な霊であれば会話をしたり、ときには助け合ったりする。悪霊であれば戦ったり、退治したりすることもある。この世界でそういった霊的なものが存在していることについては彼らはどうやら認知しているようである。霊自身もまた悩みを抱えたり、解決してほしいことなどがあったりすることもあるのだが、そんなときに琴子に解決してほしいとお願いすることもあるようだ。そういった霊の類の存在からも慕われていて、頼られている立場にあるということが読み取れる。また、サイドストーリーとして琴子が九郎に一目惚れしていて、付き合いたいと思い、好意を寄せているシーンも楽しむことが出来ます。彼女は特に嫌味とかもなく、ガツガツした感じもしてなくてわりと落ち着いているので、純粋に好きなんだろうなという心情が伝わってきます。

・1つ目の事件について

第2話 ヌシの大蛇は聞いていた
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

上記でも記したが、この1つ目の事件について取り上げるのはほとんど2話と3話の中盤だけなのだ。私的には最後まで視聴した後になって考えてみてもこの事件について取り上げる必要性はあったのだろうかと疑問に思っている。2つ目の事件のレビューの時に詳しく説明しますが、制作陣としては2つ目の事件を視聴者により理解してもらえるようにするための配慮のつもりだったんでしょうね。私から言わせていただくとこの話無くても十分に理解できると思うんですけどね…。

第2話 ヌシの大蛇は聞いていた
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

そしてもう一つ問題点として取り上げたいことがある。この1つ目の事件についてアニメで描かれる様子についてだ。右の画像のように沼のヌシが「沼で発見される他殺死体」について琴子に相談し、琴子が推理していくシーンが2~3話の途中ぐらいまでずっと続くのだ。女性が一輪台車で何かを運んでる様子が描かれる上の画像ように、回想という形で事件の様子を時々描写していく感じだ。つまり、この事件について取り上げている間は、沼のヌシと琴子がただただ喋っているだけということになるのだ。うーん、うまく言語化できないが、これだとファン取りこぼすんじゃないのかな?
私としては別にバトルシーンとか迫力あるシーンとかを求めているわけではなく、そのアニメの物語をしっかり汲み取ることを重要視しているため、ただ喋っているだけだから退屈だと言っている訳ではない。私としては琴子が沼でとどまって特に移動することもなく、(回想でなく)現実世界の方の話が進展していかない感じが少し妙だなと思ったということだ。同じ「退屈」でも対象が違います。言い換えると、この段階ではメインストーリー(沼のヌシと琴子の会話の様子)と事件の内容(過去の回想)のストーリーの重みが逆転しているといった感じでしょうか…。

・第2の事件について

第3話 鋼人の噂
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

第5話のタイトルが「想像力の怪物」となっている。これは人々がなにかうわさをしたり都市伝説を創り上げたりすることで、その信念が強くなっていくあまり、それによって本当の怪物を誕生させてしまうということを意味している。2つ目の事件というのはこの怪物「鋼人七瀬(こうじんななせ)」によって引き起こされるものである。
鋼人七瀬とは、上記の画像の鉄骨を使って人々を襲い殺害する凶悪の怪物である。もともとは生きた人間であるアイドル活動をしていた七瀬かりん(芸名)という名前の女性だったのだ。彼女は鉄骨の下敷きになり顔がつぶされてしまって本人だと特定しづらくなるほどの状態で見つかるのだ。他殺なのか事故なのか、警察が操作を進めていくわけだがその一方で、人々が「鉄骨を持った七瀬かりんの亡霊が現れる」と噂を立て続けることにより鋼人七瀬の力も強力になっていく。このアニメの本題はここからであり最大の見どころとなっているのだが、少しだけ突っ込みを入れたい部分があるのでまずそれから話しておこう。

・ここでもやっぱりひたすらにしゃべる

第3話 鋼人の噂
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

警察官である弓原紗季(ゆみはらさき)はこの事件について担当であり、事件解決に努める。琴子はこの事件についての手がかりや情報を得るため紗季に接近する。このアニメは基本的に霊や妖怪などは琴子や九郎以外には姿は見えないようなのだが、鋼人七瀬は姿も見えるし人間に危害をも加える怪物だ。それだけ、人々の信念が強いということなのだ。紗季は基本的には怪物などは信じていないが、実際に鋼人七瀬を目撃したり、琴子から話を聞くにつれて受け入ることになる。

第8話 虚構を紡ぐ者
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

琴子、九郎、紗季の3人で話し合い、事件解決を試みるのだが、滅茶苦茶セリフが多いのだ。喋り倒しておいてさらに「~についてお話ししましょう。」と畳みかけてくるのだ。必要なセリフなので削るわけにもいかないのだろうが、早く事件解決しようという意志みたいなものが感じられないのだ。一番問題だと思ったのは、琴子の「少し眠ります。」という発言だ。3話の中盤~8話までさんざん喋っておいて、8話の後半でよし、これから実際に解決のための行動を起こしていくのだな!ってときに琴子は寝不足らしく仮眠をとることになるのだ…。実は、3~8話の間にも被害者は出ていて紗季さんの身内の警察官も鋼人七瀬に殺されているのだ。死人まででていてかなり大ごとになっているのに、ちょっと余裕な態度を取りすぎではないかと見ていて困惑した。また、この仮眠を取った後も、車の中でかなり喋ることになります(^_^;)被害が拡大する前に急げ急げ!

※一応補足です、さっきも言いましたが、私はただ喋っているだけだから退屈だと言っている訳ではないですよ。ただ、話が本当に進んでいるのか?と初見のときにそう思ったということです。初見であればみんな思うんじゃないですかね(^_^;

・このアニメ最大の見どころ! 真実を虚構で塗り固める!

第9話 鋼人七瀬攻略議会
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

このアニメの見どころを紹介する前に、このレビュー記事を見ているあなたに私から1つ質問させてください。あなたはもし警察官が事件を担当していて「犯人は人ではない、幽霊だ!」と主張したとするなら、あなたはどう思いますか?恐らく多くの人は「は?なに言ってるの?幽霊なんているわけないでしょ!」と、こうなるはずです。
このアニメの最大のポイントはここにあると私は思っています。
鋼人七瀬は人ではありません、怪物なのです。その怪物が殺人を犯しているという状況が「事実」ということになります。
しかもこの事件の厄介なところは、鋼人七瀬が犯人であり捕まえなければならないと主張することもできないということです。なぜなら、人々が鋼人七瀬の存在を認めれば認めるほど、人々の信念が強まり余計に怪物の力が高まって消滅させられないからです。したがって「鋼人七瀬が犯人である。」と主張することはできません。

鋼人七瀬を消滅させる方法は1つ、「人々の信念を鎮めること」である。解決策はこの方法のみだ。

そこで琴子は「怪物が犯人であるという事実」を「怪物は犯人ではない、犯人は他にいるという嘘」、言い換えると「虚構」で塗り固めることで事件解決へと導くのだ!

初見時は「いやいや、そんなことできるはずがないだろ!」と思っていたんですが、紗季、九郎の協力もあり琴子は(虚構ではあるが)合理的、且つ説得力のある言葉で噂を書き消していくのです。これってすごい発想だと思いませんか!?まさに「虚構推理」ですね、作者天才でしょ(^_^;)
もし、まだアニメ本編を見てない人がこの記事を読んでいるとするなら、是非このアニメは見ていただきたいと思いますね。「真実」を「虚構」で塗り固めるとは…と、意表を突かれること間違いなしです!

・最後に

第12話 秩序を守る者
©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会

このアニメを最後まで見てよかった!作画、声優さんの力量など、そういった点に関しても全然不満は無く、このアニメの世界に浸ることが出来ました。
憶測で申し訳ないですが、前半部分でセリフが多くしゃべっているだけのシーンが結構あるがゆえに、途中でアニメの視聴をやめた方もいるんじゃないですかね…。わたしは最後まで見ていてよかったなと思える素晴らしい作品だと思いますし、後半は特に楽しませてもらったので知らない人にもオススメしたいですね(^_^)それでは失礼します。

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